2013年05月14日

ひとつの舞台をまた終えて

カナリヤンな再演プロジェクトVol.1「ゆらゆらゆれる」「201X」
無事、終演いたしました。

N~ing装置003.jpg

身体表現を使った舞台芸術としての演劇。。。

ん?おかしくない?
そうそう、舞台で行う演劇はそもそも舞台芸術であって
それがたまたまストーリー性を重視したナチュラルな演技をするジャンル(?)が多いというだけで
本来舞台演劇というものはものすごく幅広く自由なものだ。
俳優として、その作品に関わるためには、かなりの高い身体性や感性が必要とされると痛感した作品でした。

参加した俳優陣は若いメンバーが多く、本番になっても技術面で追いついていなかった者が多かった。というかほとんどだったのは観に来ていただいた皆様の知るところ。
実際、この演出を当たりまえにこなせ、その上で自分の表現を上乗せできる役者は関西にどれだけいるのだろう。。
関西に・・・・?そう
日頃から演出がいう「関西小劇場は・・・」という言葉に「そんなことあるか!凄い奴は凄いねん」と内心反発してきた俺だけど、じゃあ今回の作品を・・・と考えた時、う〜んとなっていまう。

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自分も含め、得意分野やエネルギー量で帳尻を合わせられる役者は多々いるとしても、
演出部分で必要な身体操作、感情の急転換・コントロールを「魅力的に」こなせる役者がどれだけいるか・・・
うーん、思いたらない。

例えば身体操作
ダンサーさんで例えると、踊れる人はいっぱいいます。
でも、踊りがうまい人と、面白い人は必ずしも一致しない。
余興なら面白いだけでもいいんだけど、作品だから最低限のうまさは必要なのである。

歌があれば歌わなくちゃいけない
殺陣があれば殺陣をやらなきゃいけないのが俳優の仕事
そもそも「魅力的に」という商品価値を提示するより先に、絶対ラインとしてこなせないといけない線があるわけです。

今回、スローモーション、音楽の尺に合わせた表現、音楽と相反する空気つくり、日常と相反する感情
などなど
技術として求められるものが非常に多かった。
勉強になったーなどと言っていてはいけない。
必死でした。

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打ちあげ時、自ら火お越しをする作家・仲原時雨丸

じゃあ、東京ならいるの?という話。
います。もちろんいます。
もちろんダメな人もめちゃくちゃいます。
なんでできる人が多いの?全体レベルがあがるの?
仕事でやってる人が多いからだと、俺は考えます。
自分の見えてる場所以外の部分を指摘される環境があったり、ダメなものはダメとばっさり切られる環境があるということは、やりたくない部分もきちんと稽古していかないといけないから、自然とレベルがあがるんだと思います。
本来は、やりたいことだけやってる人の方が強いと思いたいのだけど、なかなか人はそんなに強くないらしい。

人のことなどかまっている余裕はないけれど、舞台は一人の俳優がきばったところでどうにもならない。
稽古を重ねるたびに、徐々に若手メンバーの士気、熱量が高まってくるのを感じ、よっしゃ、みんなでガンバるぜというい座組になりました。

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打ち上げ時、鉄板奉行をしてくださる演出・佐藤香聲

でもね、、俺の熱量なんて仕事の世界の人たちにとっては当たり前の最低ラインなんだよ。
うちらがお客さんとして「こいつ下手くそだなー」とテレビ見ながら思ってる人たちだって、当たり前にそのくらいの努力はしてるんだよ。それでアレなんだよ。そんな簡単にできる世界じゃないんだよぉ。

若いメンバーに「郁さんに負けないように」的に思ってもらうことを嬉しく思うと同時に、そんな低く目標設定したらあかん。→ 間違った指標になったらあかん。とよりガンガン頑張りました。

N~ing郁003.jpg

そう、そろそろこういう自主公演の現場では年長チームになることが多くなってきたのです。
当たり前です。
いつまでも「俺、下手くそですから」と甘えずに、これまで先輩方はじめ業界からいただいた恩を忘れず、下に返していく。もちろん自分自身を鍛えながら。。。
そういうことも沢山感じた今回の公演でした。

今公演に関わった皆様、本当にありがとうございました。N~ing装置001.jpgN~ing郁004.jpg
posted by イク at 12:06| Comment(1) | TrackBack(0) | 徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いや実際の現場でもね、本当に志の高い人ってのもそんなにいないですよ、俺レベルの入り込める現場では。
だからよく、「郁さんのフィールドの舞台をぜひ一度見たい」と言われても「よし!見においで!」といえる舞台が少ないのも現実。

でもね、下の人見て安心感をもってても意味ないわけで上の世界の人たちは当たり前にバケモノだらけで仕事してるんですよ。
せめて志だけでも同じところに立とうとしなくっちゃ、いつまでたっても負けっぱなしやからね。
Posted by iku at 2013年05月14日 12:21
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